全国から寄せられた新しいお便り
4年ほど前に入会した頃は、10歳の長女と1歳の息子の親として、日々子どものことを考えながらも、時間に追われて過ごしておりました。長女を育てる中でたどり着き、これだけは親として心がけたい想いがありました。それは、「子どもをゆったりと見守り、そのままの子どもを受け止める心の余裕を持つということ」「その時々の子どもの成長にあった環境を整えること」というものでした。ですが、9歳という年齢差のある子ども達を前にし、なかなか時間も体力も余裕がなく、理想とは程遠い日々を送っておりました。そして、何とか状況を改善したいと悩んでおりました。特に、成長にあった環境を整えて、体験する機会を用意することは後回しになっており、「このままでは…」という焦りが多少あったように思います。
そのような時期、偶然アトリエのホームページを目にしました。ここでは、息子と過ごすとても素晴らしい環境があるのではないかと期待して体験を申し込みました。体験の日には、積木を車にみたて、ごっこ遊びをしました。最初は、どのように一緒に遊べばいいのか戸惑いました。次に自分で木端を選び、ボンドで貼り合わせ、好きに色を塗り、車輪を付けて車のような作品を仕上げたような記憶があります。「こんな親になりたい。子どもへの接し方はこうしなきゃ」と、肩に力が入っていた私でしたが、気が付くと夢中になって楽しんで制作していました。充実した時間に満足し、あまり悩むこともなく、軽い気持ちで、「親子で週に1回、ここで過ごさせていただきたいなぁ」と、入会いたしました。
入会当初の息子は、周りを観察して感じることはたくさんあったのでしょうが、元気いっぱい、積極的に活動するタイプではありませんでした。先生は無理に参加させるのではなく、彼なりの参加の仕方を認めてくださいました。ビーズや風船といったカラフルで動きのある活動をきっかけに、身体全体で楽しむことが増えてきました。回を重ね、"楽しい"を存分に堪能し、いつの間にか、のびのびとアトリエでの活動を楽しむようになっていきました。
また、母子で一緒に過ごす時間もとても貴重なものでした。自宅では、「ちょっと待っててね、後でね」という母親が、アトリエでは自分につきっきりで、しかも一緒に楽しんでいる。それは、きっと息子にとって、大満足の時間だったと思います。母を独り占めし、心にパワーをチャージできていたと思います。同様に私自身も(もちろん母親として参加しているのですが)自由につくり出す、評価されない作業を楽しんでおりました。息子と一緒に作業する時、私が正解を知っていて指導するという関係でなく、息子のやりたい!を見守り、上手くいかない時、ちょっと手助けをする。まさに、わくわくしながら楽しむ息子を見て、私もわくわくでした。時には、一緒になって作品をつくりあげることもあり、それもまた楽しかったです。
その後、次女の誕生、息子の幼稚園入園、長女の進学、そしてもちろんコロナ禍、何度もアトリエへ通うためには大変な環境の変化がありました。その度に、立松先生にアドバイスをいただきながらも、何とか通い続けました。続けている一番大きな理由は、アトリエが一律に課題や回答を与えられる受け身の場所ではなく、息子の「やりたい」「やってみたい」「できた」「楽しい!」を、認めてくださる場所だったからです。立松先生の「いいね」「素敵だね」という言葉は、息子を輝かせる魔法の言葉でした。いつもの場所でいつもの先生。そして、自分のつくったものを認めてもらえる。そんな安心感の中で、どんどん息子は、生き生きと成長していると感じております。
息子は親子クラスを終え、今では幼児クラスに通っております。相当集中して、夢中になって制作したのだろうな、という作品が続々と生まれています。そして、私は次女との親子クラスを楽しみ始めました。これからも、よろしくお願いいたします。
<全国から寄せられた新しいお便り>の関連ページです
- 和久洋三のわくわく創造アトリエに関するご質問・お問合せは
- 下のボタンをクリックすると、全国の「和久洋三のわくわく創造アトリエ」一覧が表示されます。ささいなご質問から詳しいご相談まで、お気軽にお問合せください。