つくば学園都市プレイルーム/会員様のお便り
我が家の子ども達がアトリエに通い始めたのは六年前、上の娘が七歳、下の息子が二歳になる手前の頃でした。我が家では子ども達が興味を示すことにはできるだけ挑戦させてあげたいと考えていて、これまでアトリエの他にも、英語、ピアノ、水泳に始まり、トランポリンやロボット教室など、様々な習い事に通わせてきました。中には途中で嫌になってやめたものもありましたし、現在楽しく続けているものでも、必ず一度はやめたいという時期がありました。その唯一の例外が、わくわく創造アトリエです。二人ともアトリエに行きたくないと言ったことは一度もありません。それどころか、上の娘は中学に入り部活や勉強が忙しくて他の習い事をやめたりもしましたが、アトリエについては本人の希望で続けています。
二人にその理由を尋ねると、「自由にできて楽しいから。」と口を揃えます。思い返せば、彼らが習い事をやめたがる時は、何かの壁にぶつかって思うようにいかない時が多かった気がします。しかし、アトリエにはそういう状況がないのではないかと思い至りました。「自由」だから、毎回が彼らの思い通りなのです。
通い始めたころは、私も息子と一緒に親子コピカに参加していました。先生からなるべく口出ししないようにと言われていたにも関わらず、いざ子どもが隣で筆を動かし始めるとダメですね。その色にはこの色が合うのではないか、こうするとバランスが良いのではないか、と無意識のうちに息子を誘導していました。息子はまだ幼かったので言われた通りに行ったのですが、出来上がった作品を見て大して良くないことに気付きました。バランスは整っているので大外しはしていないが、なんとも面白みが無いというかー。残念な気持ちと同時に、たとえば息子がぐちゃぐちゃな絵を描いたとしても何かあるだろうか、息子が好きに描いて満足するなら良いのではないか、バランスを取って欲しいのは周囲に良く見せたいという親のエゴではないか、と考えたのを覚えています。それからは口出しするのではなく、助けを求められたときにサポートしようと意識を変えました。
すると子どもとは凄いもので、毎回ではないですが、時として目を見張るような作品を作りますよね。ユニークで、躍動感があって、不揃いな中にも不思議な調和があって。あるとき段ボールハウスに色を塗る回があり、一心不乱にハチャメチャに色を塗っている息子を見守っていると、私に色塗りを手伝って欲しいと言ってきました。私は本心から、「凛みたいに上手に描けないから嫌だよ」と言いました。その時に入会したてのお母さんの不思議そうな顔と、先生のそうですよねという笑顔が今でも記憶に残っています。
家では決してできないことがアトリエではできます。色水を染み込ませたスポンジボールをぼたぼた垂れるのも気にせず模造紙の上に投げつけたり。一時間以上かけてみんなで作った積木の大きな恐竜を、最後は全員でバラバラに壊したり。教室全体に広がるほど大量の、色とりどりのビーズを上から一気に流したり。その時々に見せる子ども達の嬉々とした笑顔や、体全体で表現する興奮や、帰りたくないと教室に居座る姿を見て、アトリエ活動が彼らに良い影響を与えていると感じない親はいないのではないでしょうか。
子ども達にはアトリエ活動を通じて、創造性や自主性、自己肯定感を育んで欲しいと願っています。
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