全国から寄せられた新しいお便り
中木秀成先生との初めての出会いは、長女が3歳の時でした。偶然知り合った方から教えて頂き訪れた幼稚園の園庭開放がビーズ遊びで、講師として中木先生が来られていました。大人の男の人と接する機会がなく、長女は男の人が苦手でしたが、初対面にもかかわらず、一人で中木先生の元に駆け寄りビーズ遊びを始めました。それが決め手となりその幼稚園に入園しました。幼稚園で中木先生に色々教えて頂き、とても有意義な時間でしたが、安佐プレイルームまでは車で約一時間かかる為、アトリエの入会を躊躇していました。しかし長女が幼稚園卒園後、積木をする機会がなくなり、アトリエに行きたいと言い始め、体験をさせて頂いた後の長女の目の輝きが違うことから入会を決めました。
ただの積木にお金をかけて習うなんてと言う意見もあるかもしれませんが、アトリエでは様々な活動があり、その中の積木ひとつとっても非常に奥深いと思います。積木はゼロから物事を作り出していきます。AI(人工知能)と仕事を奪い合うこれからの時代に、「無から有を生み出す」という今のAIには出来ない素養を身につけるのに最適だと思います。勿論、積木ができたからといって、すぐにAIに打ち勝てるわけではありませんが、何もない所から物事を生み出すという発想力が身に付くのではないかと思います。中木先生がちょっとしたアドバイスを下さることで、子ども達が思いついた突拍子もない発想から実現可能な新しい作品に作り上げていく事もアトリエに通う醍醐味で面白いと思います。子ども達は、「無から有を生み出す」トレーニングの出来るアトリエと出会えたことは本当に幸運だったと思います。
大人になると様々な制約があります。その制約の中でできることを絶えず探さなければなりません。積木ひとつとってもその練習になるのではないかと私は考えています。例えば積木の数が足らなければどうすればいいのか、高く積み上げたいけど不安定になる場合はどうしたらいいのか、といったやりたいことと、できることの折り合いをつけていくという作業を絶えず繰り返していると思います。他の人のやりたいことを聞き、できることを提案すると言うこともあるでしょう。これら全てが大人になる過程で身に付けておくべき素養だと私は思います。
和久先生が「つなぐ」92号で書かれているように、子どもたちは積木で遊んでいるのではなく、生きる為に学んでいるのだと思います。その学びに楽しみという喜びが付属しているのだと私も思います。
動物の子犬や子猫も小さい頃はよく遊んでいます。遊ぶことで体の動かし方を学び、生き抜くための知恵を身に付けているのではないでしょうか。子犬や子猫も楽しそうに遊びます。動物は楽しみながら学ぶ事、遊ぶ事を通して生きる上で大切な事を身に付けることが出来るように進化してきたのだと思います。動物の一種である人間も遊ぶ事で学ぶように進化しているはずです。残念ながら遊びと学びを分けて考える風潮がある為、遊びは無駄なものとして切り捨てられかけています。
何事も身に付けるのに一番の近道は、楽しみながら学ぶ事つまり遊びにしてしまう事だと思います。一般的には学ぶ事は苦しい事、辛い事のように誤解されていますが、学ぶ事に楽しみを見出していないからではないでしょうか。楽しみながら学べる最適な場を提供してもらえるアトリエに通えて本当に良かったです。
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